Greetings
ホームページにお越しくださり、ありがとうございます。
二酸化炭素排出を抑制するグリーントランスフォーメーションの中で、原子力発電と再生可能エネルギーが重要です。私自身も排気ガスが嫌いだった子供の頃に原子力発電に興味を持ち、それがこの分野に入るきっかけとなりました。
地味な元素であったアクチニウムは2016年に転移がんを完治する能力が示され、核医薬として一躍名が知られました。アクチニウムから始まる15元素の系列を「アクチノイド」と言います。アクチノイドには原子燃料で有名なウランがありますが、ウランを除くと発見されて80年余りしか経っておらず、一般的にはよく知られていません。しかし、重い元素に特有の相対論効果や、原子番号が大きくたくさんの電子間の相関のため、新たな超伝導と強磁性の発見、高エネルギー効率の電池など、物理、化学での興味深い現象が発見されました。
この分野は物理、化学、薬学、医学など多くの分野と関わりがあります。世界の研究者とも連携し、国際会議の開催(2017年、仙台)も共同で行ってきました。私たちの研究所は原子炉(KUR)の設置のため、京都から50km離れた大阪府南部にあり、広大なキャンパスを有しています。研究室は京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻と連携し、大学院(桂キャンパス)、学部(吉田キャンパス)で講義を持っています。
ぜひこの分野に興味を持っていただけたらと思います。大学院や研究員も随時募集しています。お気軽にご連絡をください。
京都大学複合原子力科学研究所 アクチノイド物性化学研究分野
教授 山村 朝雄
京都大学複合原子力科学研究所
アクチノイド物性化学研究分野
教授 山村 朝雄
Research
アクチノイドの物性化学
ウランより重い元素群は発見から90年しか経過しておらず、「放射性廃棄物」として厄介もの扱いです。周期表でも希土類とともに、はみ出して書かれるのが普通です。しかしこのアクチノイド元素には、超伝導、磁性、化学反応、電極反応などに非常に興味深い性質が潜んでいます。
放射性廃棄物への取り組み
資源がない我が国にとって原子力発電は魅力的なエネルギー源ですが、放射性廃棄物を排出します。この処理は国土の狭い我が国にとって大きな問題です。再利用されるウランとプルトニウム以外のアクチノイド(マイナーアクチノイド)は放射性廃棄物の中で長い寿命をもちます。私たちは、アクノイド化学の知識を用いてこの問題解決に貢献することを目指しています。
医療用RI製造
2016年に全身に癌が転移した患者がRI(Ac-225)の投与により完治した論文は世界のみならず我が国の政策にも影響を与えました。核医薬治療の実現には医療用RIの供給が重要ですが、我が国で製造可能なRI核種は少ないのが現状です。私たちは、原子炉を利用したり、核燃料物質のミルキング等により、我が国で安定的に供給可能な医療用RI製造に向けて研究を進めています。
News
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- 人事情報
川下 峰和さん(研究員)が着任されました。
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- 人事情報
田中 友美さん(研究員)が着任されました。
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山村朝雄 教授(研究代表者)の研究テーマが原子力システム研究開発事業の基盤チーム型に採択されました。採択課題名は「アクチノイドマネジメントを備えた燃料サイクルの研究 〜持続的な原子力利用に向けて〜」です。
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- 人事情報
島田 隆さん(研究員)が着任されました。
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2023年度メンバーの集合写真を撮影しました。
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- 人事情報
齋藤巧さん(博士課程1回生)、山本晃輝さん(修士課程1回生)が新たにメンバーに加わりました。菊地友香梨さん(事務担当職員)が着任されました。
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新たな試験研究炉の詳細設計に関連して、山村先生を含む5名で米国のMURR、ORNL、SHINE Technologiesを訪問しました。(2023/3/20-26)
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福井県若狭高校SSH研究部の学生さんが来研しました。成果最先端の研究施設の訪問と基礎実験の体験、報告会をされました。(2022/12/26-27)
Activities
/ Groups
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- 研究活動・専門研究会
山村朝雄先生、外山真理先生、博士課程1年の齋藤巧氏が「Actinides 2023」に参加し、外山先生が"First structural study on Thorium(IV) complexes with long-chained and cyclic polyethylenediamine(methylphosphonate); EDTMP and DOTMP for nuclear medicine"の発表、齋藤氏が"Crystallographic and magnetic properties of neutral and cationic UPy2 synthesized down to g"の発表をしました。(2023/6/4-8)
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- 研究活動・専門研究会
【熊取研究会2022年度】専門研究会「アクチノイドの物性化学とその応用・原子炉照射医療用RI製造に関する専門研究会」
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- 研究活動・専門研究会
「アクチノイドの物性化学と応用・原子炉照射医療用RI製造に関する専門研究会」を開催しました(参加者55名、講演者23名)。
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- 研究活動・専門研究会
9月9日より、Lu-177分離精製研究会を開催しています。(12月16日までで14回開催)
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- 研究活動・専門研究会
専門研究会「アクチノイドの物性化学とその応用」を開催しました(参加者41名、講演者24名)。
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- 研究活動・専門研究会
【熊取研究会2021年度】専門研究会「アクチノイドの物性化学とその応用」
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- 研究活動・専門研究会
【熊取研究会2020年度】熊取研究会「アクチノイドの物性化学とその応用」
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- 研究活動・専門研究会
【The Kumatori 2021】Topical meeting on Condensed-matter Chemistry on Actinides: The Kumatori meeting 2021
未来を切り拓く
元素科学に挑戦しよう
大学院生の募集
得意なことを活かして
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教員・研究員の募集
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〒590-0494
大阪府泉南郡熊取町朝代⻄2丁目 1010
京都大学複合原子力科学研究所 第1研究棟 2階208号室
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公共交通機関でお越しになる場合
1大阪駅から
JR関空快速・紀州路快速に乗車し、JR熊取駅で下車し、3あるいは5
大阪駅
紀州路快速
JR熊取駅
原子力科学研究所
2関⻄空港から
JR関空快速に乗車し、JR日根野駅あるいはJR熊取駅で下車し、3あるいは5
関⻄空港
JR熊取駅
orJR日根野駅
原子力科学研究所
3JR熊取駅から
1番のりばから、南海ウィングバス南部の大阪体育大学行きか、つばさが丘北口行きに乗車し、原子力研究所前バス停で下車します。
JR熊取駅
原子力研究所前バス停
原子力科学研究所
4南海本線泉佐野駅から
1番のりばから、南海ウィングバス南部の大阪体育大学行きか、つばさが丘北口行きに乗車し、原子力研究所前バス停で下車します。
南海本線
泉佐野駅
原子力研究所前バス停
原子力科学研究所
5タクシー
JR熊取駅、あるいはJR日根野駅から京都大学複合原子力研究所まで8分程度です。
JR熊取駅
orJR日根野駅
原子力科学研究所
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阪神高速4号湾岸線を利用する場合
泉佐野北ICで一般道に入り、25分程度
泉佐野北IC
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阪和自動車道を利用する場合
貝塚ICで一般道に入り、20分程度
貝塚IC
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